不合格者に学ぶ、不動産鑑定士試験の勉強方法【5度目の受験の途中経過を報告】

5度目の挑戦になる、不動産鑑定士受験生の勉強ログです。

「現役受験生が現在やっていること」「試行錯誤の過程」「失敗内容」をまとめた記事になっています。

試験本番までにやってきたこと

試験本番までにやってきたこと

試験日当日までにやってきたことを、すべて記録しました。

学習の過程で常に意識していたのは「とにかく試してみて、改善する」ことです。

最初から「自分に合った勉強方法」なんてわかるわけがないので、良さそうなものは片っ端から試していく方針です。

2019年11月の学習内容

全科目を満遍なくやろうと、意気込んでスタート。

下のリストがやろうと考えていたものですが、実際にできたのは太字部分だけです。

フルタイム勤務なのに「絶対に合格しなくては」という焦りから、現実的ではない計画を立ててしまいました。

  • 鑑定理論|3月までに完成させる
  • 鑑定理論|『不動産鑑定評価基準』の暗記はしない
  • 鑑定理論|特攻ゼミマスター問題集の内容理解を優先する
  • 演習|アクセスαを解き、解答フローを確認する
  • 演習|過去問をとき、解答フローを確認する
  • 民法|4月ごろから学習をスタートさせる
  • 民法|まずやることは、基本論点問題集の内容理解
  • 民法|論証例部分を、暗記
  • 民法|『基本論点問題集』の解答例を再現できるようにする
  • 経済学|ミクロ:答練で出題されたモデルを再現できるようにする
  • 経済学|マクロ:45度線、IS-LM、AD-AS分析を中心に、グラフシフトを再現できるようにする
  • 会計学|講義の論点を、「一言でいうと?」とまとめる
  • 会計学|自分で問題を作成し、理解を確かめる

2019年12月の学習内容

行政法規の進みが悪く「このままでは短答式で落ちてしまう!」と思い、短答式をメインにした学習方針に変えました。

民法と経済は、前回の論文式試験で高得点がとれたので後回しに。
合格ラインが取れなかった会計学の基礎学習だけ継続しました。

  • 鑑定理論|過去問の平成1年〜を重点的に答案構成をする(答案作成はまだしない)
  • 鑑定理論|『不動産鑑定評価基準』の暗記はしない
  • 演習|アクセスαを解き、解答フローを確認する
  • 行政法規|休日に過去問を解き、平日に間違ったところの条文を確認する
  • 会計学|講義の論点を、「一言でいうと?」とまとめる

2020年1月の学習内容

12月に学習範囲を絞って余裕が出たので、教養科目もやりました。

鑑定理論は「理解優先!」と思ってきましたが、暗記メインに方針転換。

どうせ暗記から逃げることはできないと諦めて、今月からは暗記をゴリゴリやっていくことにしました。

  • 鑑定理論・過去問(平成1年〜)答案構成
  • 基準の暗記8日で1周
  • 民法基本論点問題集を1問/日
  • 会計学基本問題集を1問/日
  • 経済学新経済学入門塾(論文マスター)を1問/日
  • 演習アクセスα1問/周

2020年2月の学習内容

この3ヶ月間の試行錯誤のおかげで、少しづつやることが固まってきました。

勉強内容は先月と同じで、鑑定理論は「マスター問題集」の完成を目指します。
過去問は手が回らないと判断し、やることリストから削除。

行政法器が、徐々に波に乗ってきました。

  • 鑑定理論『マスター問題集』答案構成 ・基準暗記8日で1週
  • 民法基本論点問題集1問/日
  • 会計学基本問題集1問/日
  • 新経済学入門塾できればやる
  • 演習アクセスα1問/週

2020年3月の学習内容

試験日が近づき、また短答式合格に危機感を感じてきたので学習内容を絞りました。

行政法規は、過去問題集に収録されている最新版の過去問(令和元年)をやってみたらボロボロでした。

原因は「間違った問題を放置したこと」だと思い、基本講義で基礎知識の確認して、肢ごとに完璧な理解を目指すことを意識しました。

ちょっと雑に問題を解いてしまったのかもしれません。
もう少し丁寧に、問題と向き合うことにします。

  • 鑑定理論:論文マスター問題集の答案構成
  • 行政法規:過去問題集

2020年4月の学習内容

先月に引き続き、短答式試験対策をメインにやりました。

新型コロナウイルスの影響で試験日が伸びましたが、淡々と進めていきます。

  • 鑑定理論:論文マスター問題集の答案構成
  • 行政法規:過去問題集

2020年5, 6月の学習内容

引き続き、学習内容のメインは短答式試験対策です。

短答式試験が不合格では、論文会場に足を踏み入れることすらできません。
ここで落とすわけにはいかない。

鑑定理論は、Xmindを使ってマスター問題集の論点ごとにマインドマップ化。

行政法規は大きな方針転換をしました。
過去問題集のCランク論点をバッサリと切り捨て、A, Bランクの問題のみを完璧にしていこうという方針に。
以前に短答式合格した年も、Cランク問題はやりませんでした。

Cランク論点はムズカしくて出題頻度が低く、極端に労力がかかることから「出題されたら諦める」と割り切ります。
これにより、「A, Bランクだけ解けばいい」と割り切れるようになったのが精神的な負担も軽くなった。

  • 鑑定理論 論文マスター問題集マインドマップ化
  • 行政法規 過去問題集(C論点は排除、A,Bのみ解く)

2020年7月の学習内容

新型コロナウィルスの影響で、本試験は2020年7月26日(日)となりました。

直前期は少し忙しくて勉強が思うように進まず、たまに行政法規の過去問を解くだけでした。

鑑定理論は、ほぼノータッチです。
以前の学習内容が頭に残っていることを祈りつつ、本試験に臨みました。

直前期、お仕事はお休みをいただいたのですが、全然気持ちが落ち着かなかったです。
主に体力を回復させる時間として使いました。

なんと、TACのデータリサーチで「総合A判定」がいただけました!

総合A判定(140点を超えるとAランクみたいです)

ただ、完全に合格かはわかりませんし、マークミスなどあったら不合格ということになります。
…が、そんなことを気にしている暇はなく、論文式試験までは約80日しかありません。

合格していると仮定して、論文式試験の学習に集中します。

2020年8月の学習内容

論文式に向けた学習を始めましたが、短答式に専念したせいで記憶からキレイに消えている…。

「戦略とは、やらないことを決めることだ」との言葉通り、勉強内容をスリム化。何せ、残された時間は80日間ほどしかない。

これまで短答式に重点をおいた学習を進めてきたので、今年の3月から論文はほぼノーマークです。
問題集を見返しても、きちんと解答できる自信がある問題は数えるほど。

つまり現状は、超悲惨な状況です!

ということで、他の受験生の方々はすでに仕上げに入っている時期だと思いますが、ここはアセらずに基礎固めから入ります。

「いくら暗記だけ頑張っても、問われたことに答えられるようにはならない」

このことは、ここ数年で痛いほど味わってきたこと。
もう同じ過ちは繰り返さないよう、学習方針にも反映させていきます。

  • 鑑定理論:特攻ゼミ「マスター問題集」
  • 民法:「基本論点問題集」
  • 経済学:過去の答練のとき直し
  • 会計学:過去の答練のとき直し
  • 演習:アクセスα

2020年9月の学習内容

やっていることは、8月とまったく同じです。

短答式の合格通知もいただけたので、あとは論文に向かって走りきるだけです。

  • 鑑定理論:特攻ゼミ「マスター問題集」
  • 民法:「基本論点問題集」
  • 経済学:過去の答練のとき直し
  • 会計学:過去の答練のとき直し
  • 演習:アクセスα

2020年10月時点の学習内容

本試験が10月17日〜19日に決定したので、最後の追い込みをしました。

鑑定理論は、暗記を放棄しました(笑)
前年までで、主要論点の暗記は済んでいると判断し、論文を書くための論理構成だけをひたすら詰め込んだ感じです。
教材は、マスター問題集一本に絞りました。
試験で出題される論点のほとんどが収録されていると判断したためです。

民法は、基本論点問題集のみ。
「答練等の復習を」とも思いましたが、よくよく内容を精査すると基本論点問題集にほとんどの論点が収録されているのでこれだけに集中。

経済学は、アクセスαを何回転もした後、総まとめテキストをこなしました。
アクセスαで典型論点は潰せる一方、本試験に対応するには総まとめテキストが必須だと考えたためです。

会計学は、税理士試験の財務諸表論ポイントチェックをやりました。
家族が2014年に税理士試験を受けたので、そのときの教材を借りました。
答練をやろうかとも思いましたが、自分にはちょっとレベルが高いと判断。
基本論点からやり直そうと思って手をつけたのがこの教材です。
何回転かは回しました。

演習はアクセスαだけやりました。
基本的な計算は全8回の問題で網羅されており、あくまで「合格ライン」を取れれば良いという方針からアクセスαのみを回すことにしました。

  • 鑑定理論:特攻ゼミ「マスター問題集」
  • 民法:「基本論点問題集」
  • 経済学:アクセスα+TAC総まとめテキスト
  • 会計学:税理士試験財務諸表論ポイントチェック
  • 演習:アクセスα

これまでの学習で失敗したことまとめ

これまでの学習で失敗したことまとめ

試行錯誤の過程で「失敗した…」と感じたことを、同じ失敗を繰り返さないため、記録します。

鑑定理論の基本論点で穴を作ってしまった

論文式試験の配点の50%が鑑定理論なのに、ここで穴を作ってしまった。

配点が大きいゆえに、鑑定理論で差をつけられると「教養科目で巻き返し」とかは絶望的。

「鑑定理論の基本論点は完璧にして、本試験に挑まなきゃいけない」ということを見にしみて感じました。

理解のない暗記は無意味

理解のない暗記をしてしまった。

本試験会場という緊張感がマックスに高まった状態では、その場でキレイに作文することは至難のワザです。
そのため、暗記は絶対に必要不可欠。

ただ、暗記だけで挑もうとすると「暗記したフレーズをどこで使うか」がわからなくなってしまいます。
論文式では特に、「理解あっての暗記。理解していない暗記は無意味」ということを思い知らされました。

次回の論文式試験においては、「理解先行、必要に迫られたら暗記」というスタイルでいこうと思っています。

教養科目に時間かけすぎ

600点のうち300点の配点がある鑑定理論を優先すべきところ、足切りが怖くて教養科目に時間かけ過ぎになってしまった。

特に2年目の受験の際、民法は他の教養科目と比べてもなぜか恐怖感を感じてしまい、必要以上にやりすぎた気がしています。

もう少し鑑定理論に重点をおいた学習をすべきでした。

やることを欲張りすぎた【特に通勤時間の学習】

通勤時間中にやる勉強内容を詰め込みすぎました。

「試験本番までに間に合わせないと!」という一心でスケジュールを詰め込みましたが、次のような悪いことがあったのでよくなかった。

  • 精神的にキャパオーバーになる
  • 荷物が増えてやる気がなくなる
  • 必要以上に自分に焦燥感を感じさせる

現実的なプランを立てるのは、超重要でした。
逆に、合格が遠のきます。

受験対策の完成形(暫定)

受験対策の完成形(暫定)

今のところ落ち着いている学習方法のまとめです。

鑑定理論(短答式)→ 2020年度合格

鑑定理論の短答式対策は「論文対策のみ」やりました。

理由は、短答式だけに出題されるマニアックな問題を避けながら、効率的に重要論点をインプットできるからです。

ちなみに、前回短答式に合格した際には、鑑定理論の短答式過去問を数回解いて挑みました。

行政法規→ 2020年度合格

行政法規については試行錯誤の末、以下の学習内容をとりました。

  • インプットは山口先生の講義動画で
  • アウトプットは最新版の過去問を活用
  • 過去問はスキャンしたものをiPadに取り込み

iPadとApple Pencilを使うことで、過去問とノートを持ち運ぶ必要がなくなりました。

過去問の冊子はとても重く、問題集が開いてくるので、電子書籍化が便利です。

これにより、電車で立ったままでも過去問が解けるようになりました。

行政法規の学習方法は、次の記事にまとめました。

» 参考:【合格者が解説】不動産鑑定士試験、行政法規の効果的な勉強方法

勉強仲間を見つけ、勉強会を開催する

前職の先輩が鑑定士試験を目指されるということで、勉強会を開催してみました。

特に自分の苦手がある場合には、勉強仲間が見ているというプレッシャーから「頑張ってやろう」というエンジンがかかります。

MEMO
残念ながら、新型コロナウイルスの影響で勉強会は断念しました。

必要最低限の教材を持ち運ぶ

1日の間で勉強する内容を絞り、教材は最低限のものを持ち歩くようにしました。

たくさんやることがあると意識が分散して効率が悪くなりますし、荷物が軽くなるというメリットもありました。

試験日までの日数を逆算して計画

仕事の繁忙期を考えずに、試験日までに間に合わなかったことがあったので注意してます。

スケジュール管理は、大事です。

1日の勉強量を欲張りすぎない

あれもこれもやろうとすると、頭に残らなくなりがちでした。

勉強内容は、無理しすぎないようにしました。

題意の把握を大切にする

題意の把握を大事にしてから、論文の問題が解答しやすくなった気がします。

論文式試験である以上、試験管の方が問いたい内容に沿ったものを書かなければ合格ラインにはたどり着けないわけで…

やっぱり題意の把握はかなり重要だと思い大切にするようにしました。

暗記には、音声学習を導入する

鑑定理論の暗記には『聴いて覚える不動産鑑定評価基準』を活用しました。

1日の勉強量を欲張りすぎない

あれもこれもと、スケジュールを詰め込んでしまうと「結局は、何も残っていない」という事態になりがちでした。

自分の脳みそのキャパシティを見極めつつ、できる勉強量を探っていくようにしています。

このような競争試験を有利に進めるためには、情報収集が不可欠。
正しい情報を見極める以前に、できるだけ多くの情報を集めておくことが必要だと思います。
そこで参考にしたのが、資格予備校が出している「合格体験記」です。
実際に試験をパスした方々の、生のアドバイスが得られる数少ない情報源なので、試験攻略の参考に使えるはず。

また、数人の合格者にお話を聞いた限り、ほぼ全員が「合格体験記」に目を通していたそうです。
ここでは、手元にある合格体験記のエッセンスと、実践してみた結果を書き留めておきます。