低温調理ってなに?【話題の第四の調理法をわかりやすく徹底解説】

低温調理について知りたいと思っている方向けの記事です。

  • 低温調理って、どんな調理法なの?
  • 真空調理とか真空低温調理って別モノ?
  • なんで温度を一定にして調理するの?
  • 長時間調理する理由ってなに?
  • 真空にする理由って何かあるの?

このような疑問に、僕がこれまで書籍から学んできたことをベースにお答えします。

これまで、炊飯器を使った調理方法やヨーグルトメーカーなど、「低温調理っぽい」調理法は数多くありましたが、どれも熱が通り過ぎていたり、生っぽかったりしたものです。

低温調理ではこのような心配もなく、完璧な温度コントロールのもとで安定した品質の料理をすることができます。

低温調理とはどんな調理法なのかを解説

低温調理とは?

低温調理は、食材を一定の温度で加熱し続ける調理法です

焼く、煮る、蒸すに次ぐ第4の調理法といわれており、調理風景はこれまでのものとまったく違うので驚くかもしれません。

図を使って解説します。

食材が加熱されるまでの流れは、次の通りです。

  1. 低温調理器が、水槽の水を攪拌しながら加熱
  2. 水温は、低温調理器によって一定の温度にキープされる
  3. 真空パックされた食材に、水槽から熱が伝わる

低温調理器によって水槽内の水温は一定の温度に保たれ、この水温によってポリ袋に入れた食材が加熱し続けられるという仕組みです。

つまり、これまでの調理方法ではできなかった「食材の温度を一定に保って、加熱し続ける」ことができるのが低温調理ということになります。

低温で調理すると何がいいの?

低温調理することで、お肉をおいしく調理できます

これまでの100度を超える調理法では、変性するとマズくなるタンパク質まで変性してしまっていました。
つまり、お肉がかたくなったり、パサパサになってしまったりするのは、この高温調理によるタンパク質変性が原因です。

一方の低温調理では、タンパク質が変性する前の「低温」で調理することができるので、柔らかく・ジューシーに調理ができるというわけです。

ただし、低温での調理となると食中毒の危険もありますので、低温殺菌ができる条件(パスチャライゼーションと呼ばれます)で調理を行います。

MEMO
当ブログで紹介しているレシピは、主にDouglas Baldwinさんのパスチャライゼーションの数値を採用しています。

真空にする理由

真空にする理由は、次の通りです。

  • 食品の水分と風味、栄養素の流出、酸化を防ぐ
  • 好気性細菌の増殖を減らす
  • 食材に熱が伝わりやすくする

真空包装機なしで食材を真空にする「水圧法(浸水法)」と「テーブルエッジ法」は、次の記事で解説しています。

» 参考:水圧法(浸水法)と、テーブルエッジ法【低温調理ポリ袋を真空にする方法】

低温調理の歴史

低温調理の始まりは意外と古く、1960年代のことです。

家庭用低温調理器「Nomiku」(日本未発売)が開発されるまでは、何十万円もするプロ用の調理器具だったそうです。

低温調理は別名「sous-vide」とも呼ばれますが、これはフランス語で「真空」という意味です。

起源がフランスなので、フランス語でよく知られているということも納得。

なお、次の言葉はすべて低温調理を意味します。

  • 低温調理
  • 真空低温調理
  • 真空調理
  • sous-vide(スービー)【フランス語】
  • Vacuum packed pouch cooking【英語】

全然違う単語なのでまぎらわしいですが、すべて同じものです。

当ブログでは一般的と思われる「低温調理」で統一しています。

低温調理の基本的な手順

低温調理は、基本的に4ステップからなっています。

  1. 食材の準備
  2. ポリ袋に食材をつめる
  3. 一定の時間・温度で、食材を加熱する
  4. 最後の仕上げをする
食材の準備をする

ハーブやスパイスを使う場合には、準備しておきます。

また、お肉の場合には「ブライニング」と呼ばれる処理をすることがあります。(詳しくは、別記事でご紹介予定)

ポリ袋に食材をつめる

できるだけ空気を抜きながら、食材をポリ袋に詰めます。

真空にする方法は、上で紹介した記事を参考に「水圧法(浸水法)」または「テーブルエッジ法」で行います。

食材を重ねて入れると空気が入ってしまいますので、基本的に1つの食材につき1枚のポリ袋を使います。

一定の時間・温度で、食材を加熱する

設定温度に達したら、真空にしたポリ袋を沈めて所定の時間待ちます。

食材がすべて水に浸かっていることが大切で、水の量も蒸発することを考えて少し多めにしておきましょう。

水槽にフタをしておくのも、おすすめです。

温度と時間については、レシピ本を参考にしたり、海外の低温調理について書かれた記述などを参考にしています。

最後の仕上げをする

お肉の場合には、最後に焼きを入れることで風味を加えるとおいしくなります。

低温調理だけでは得られない、「メイラード反応(褐色反応)」が得られるので、食材の風味が一気によくなります。

メイラード反応をより起こす方法は、他の記事で掘り下げたいと思います。

やってみてわかった低温調理の特徴

2年間実践してわかった、低温調理の特徴をまとめます。

調理に時間はかかるが、手間は減る

調理の手間がかなり減った、というのが一番の感想です。

低温調理に必要な作業といえば、食材をジップロックにつめることと低温調理に水を張ることくらいです。

こんなに簡単に調理できていいのかというレベル。

ただし、低温殺菌なので時間は結構かかりますが、その間は他の作業ができますし、朝の出勤前に水槽にセットしてしまえば夕飯の準備が終わります。

調理って毎日のことですから、この時短効果は素晴らしいと思いました。

安いのに、柔らかい肉

柔らかい肉って、高い肉でしか味わえないと思ってました。

それが、近所のスーパーで買ってきた安い鶏胸肉であっても「めちゃくちゃ柔らかい肉」が食べられる。

外食でお肉を頼むことがほとんどなくなったことはいうまでもなく、そもそも外食に行くことが減りました。

家で低温調理した方が、安くて美味しいものが食べられるんですから。

数万円と低温調理器の本体は高いですが、すぐに元は取れるはず。

低温調理に役立つレシピ本、関連本、国などの公表資料まとめ

温度と時間の設定は自分の判断では難しいところもあるので、市販のレシピ本が参考になります。

あとがき:その他おすすめ記事など

僕が学んできた低温調理の基礎をまとめてみました。

これから低温調理を初めてみたいという方は、どんな道具を揃えたらいいかザッと目を通しておくとイメージが湧きやすいと思います。

低温調理を始めるために必要な、調理器具・グッズ−12選

そして、買ったはいいけれど元は取れるだろうか…という方は、どんな料理ができるかを見ていただければ。

おすすめは、買ってきたヨーグルトを増やす方法です。

低温調理器AnovaでR1ヨーグルトを1,000mlに増やすレシピ【失敗なし】

こちらはよく読まれている人気記事で、僕もこれだけで元はとったと言えるほどベビロテしているレシピだったりします。

ぜひ、参考にしてみてください。

参考文献

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