- 市販のより美味しい納豆を食べたい
- ちょっと変わったものを作りたい
- 納豆が入手困難なので、増やしたい
このような方に向けて、低温調理で納豆を増やす方法を解説します。
この納豆、家族の評判がめちゃくちゃ良かったんです。大豆の香りがフワッとする「激ウマな納豆」が家で作れます。
「市販の納豆のニオイが苦手…」という方でも満足していただけます。

海外だと、市販の納豆を増やすのは一般的だそうです。
市販の納豆を低温調理器で増やすレシピ


市販の納豆を、低温調理器で増やすために必要なものと手順をご紹介します。
納豆の材料
材料は以下の通りです。
- 市販の納豆:1パック
- 大豆:400g
※ 低温調理器などの道具は、こちらの記事を参考にしてください。
粉末状の納豆菌そのものを使うこともできますが、値段が高いので「おかめ納豆」から納豆菌を抽出する方法でいきます。
大豆はどんなものを選んでも大丈夫です。
市販の納豆を低温調理器で増やす全手順
手順が多く時間もかかるので、時間に余裕があるときにチャレンジするのがおすすめです。


大豆をザルに移して水洗いし、ボウルに移して水に浸します。
10時間ほど経つと、写真のようにやや膨らみます。


ボウルに入っている大豆と水を、丸ごと鍋に入れて沸騰させます。
沸騰したら火を止めて、大豆を流水で洗います。


圧力鍋に流水で洗った大豆と、大豆の2倍ほどの高さの水を入れます。
圧力鍋のフタをして強火にかけたあと、火を止めて圧がなくなるまで待ちます。
今回使った圧力鍋はこちら。


納豆1カップをお皿にあけて、熱湯を少し覚ましたもの(80度ほど)をかけます。
スプーンなどで混ぜて、納豆菌を抽出しましょう。
なお、納豆菌は100度を超えても死なないので、これくらいの温度なら心配無用です。


大豆と納豆菌を抽出した液体を混ぜます。
市販の納豆を液体から分離するのが面倒なら、市販の納豆も一緒に投下してしまってOKです。


納豆菌をなじませた大豆を、40度で10時間ほど低温調理器にかけます。
ここではジップロックを使わずに、重めのビンなどに入れてコンテナに沈めます。
納豆菌は好気性細菌なので、酸素がないと増やすことができないからです。


完成した納豆です。
醤油をかけて混ぜるとちゃんと糸を引いています。納豆だ…。
原料が大豆なので当然ですが、ちゃんと大豆のいい香りがフワッとしています。
納豆菌についてのあれこれ


納豆を作るための基礎知識をまとめました。
納豆菌とは
納豆菌は、枯草菌(こそうきん)という菌の一種です。
水戸納豆のイメージからも分かるように、納豆菌はワラに多く付着しています。
他にも、土など自然界のいたるところで生息しているそうです。
納豆ができるまでのプロセスは、次の通り。
- 煮た大豆に納豆菌を加える
- 納豆菌が大豆タンパク質をアミノ酸に分解する
- 納豆が完成!
なお、納豆菌の種類によって「味」「ねばねば具合」「におい」が変わります。
納豆菌の特徴
実は「納豆菌」は、かなり強い細菌です。
- 天日干し、真空状態でも死なない
- −100度から+100度の温度にも耐える
- pHが低い酸性でも生き続ける
- 真空状態でも大丈夫
納豆菌の強さの秘訣は、納豆菌が作り出す「芽胞(がほう)」によるものです。
芽胞とは、菌が作り出すバリアのようなものをいいます。
納豆菌の強すぎるせいで、酒蔵や味噌工場、パン工房などの他の菌を扱う場所では納豆を食べるのが禁止されている場合もあるのだそう。
納豆菌の身体へのはたらき
納豆菌は強い酸性にも耐えられるので、生きたまま腸に届きます。
そのため、次のような効果から腸内環境の改善に期待されています。
- 善玉菌を活性化、悪玉菌を抑制
- ナットウキナーゼが血栓を溶かす
- 納豆菌は「ビタミンK2」を生成する
身近すぎて「なんとなく健康に良さそう」というイメージがある納豆ですが、調べてみるとやっぱりメリットが大きそうです。
今まで食べてきた納豆はなんだったのか…


「納豆って、こんな味だったんだ…」と感心。
大豆が原料なので、大豆の香りがするのは当然なんですが、市販の納豆って「大豆の香り」がほとんどしないですよね。
- 大豆を洗い、10時間水にひたす
- ①を火にかけて沸騰したら火を止める
- 圧力鍋に①と水を入れて火にかける
- 熱湯で納豆菌を抽出
- 大豆と納豆菌を混ぜる
- 40度で10時間、低温調理する
作るのが大変ですが、極上の納豆が作れます。高級料理店で出てきたら、間違いなく感動するレベル。
低温調理中にビンが浮いてくるのは厄介でした。もし良い方法があれば、この記事でご紹介します。