- 卵を低温調理してみたい
- アレンジレシピが知りたい
- 温度・時間別のかたまり具合が知りたい
このような方の疑問にお答えします。
卵の低温調理は加熱条件をちょっと変えただけで、できあがりがガラッと変わります。
調理自体はカンタンですが、いざ首を突っ込んでみると奥深いのが卵の世界です。
本記事では、卵の低温調理の基礎からアレンジレシピまでを網羅的に解説しました。
低温調理器を使った温泉卵のレシピ

まずは、基本のレシピをご紹介します。
たまご:好きなだけ
用意するものは「たまご」だけでOKです。
低温調理器がまだの方は、次の記事を参考に調理器具を用意してください。

では、温泉卵の作り方をみていきましょう。
温泉卵を作るときは、カラのまま沈めてしまってOKです。(ジップロックなどに入れる必要はありません)
低温調理器を目標温度にセットし、コンテナの水を予熱します。
どのくらいの温度にすれば良いかは、後ほど解説します。
卵をカラのままコンテナ内に沈めます。
おたまを使うと卵のカラが割れることがありません。
目標の時間が経ったら、ヤケドに注意しながら卵を取り出します。
これ以上火が通らないように、すぐに流水にさらして冷やしましょう。
卵の基礎知識と固まり具合比較

【温度・時間】ごとに卵がどれくらい固まるかを実験しました。
写真はナイフを使って半分に切れ目を入れた状態で、仕上がりの参考にしていただけると幸いです。
60度設定

1時間30分低温調理にかけたものの、黄身・白身ともに液体状でシャバシャバです。卵かけご飯行きになりました。

かなり完成度の高い温泉卵になりました!
白身・黄身ともに、絶妙な固まり具合です。
63度設定

白身・黄身ともに柔らかすぎで、温泉卵というよりはご飯にかけて食べてしまいたい感じです。

白身も黄身も、かなりいい感じの固さです!
理想の温泉卵に近い仕上がりです。
66度設定

黄身はかなりいい感じの絶妙なトロトロ具合でしたが、白身は「液体状」です。個人的にはもう少し火が入って欲しかった。

白身はかなりいい感じに固まっているものの、黄身に火が通り過ぎており、モサッとしてしまいました。
68度設定

白身、黄身ともに液体状でシャバシャバでした。ちょっと高めの68℃ならいい感じに固まるかと思いきや、加熱不足になってしまった。

黄身はやや固まりすぎてしまい、白身が液体状になってしまいました。
「卵が固まる温度」の基礎知識
卵の低温調理では、パーツごとの固まる温度を知っておくと便利です。
- 60℃:卵白が固まり始める
- 65℃:卵黄が固まり始める
- 80℃:卵全体が固まる
上記の通りで、60度から徐々に固まりはじめ、80度で完全に固まります。
つまり、卵を低温調理する際には60~80度の間を狙うことで様々な食感の卵を作ることができるというわけです。
なお、卵の部位で固まる温度が違うのはタンパク質が影響しています。
卵の部位ごとに含まれるタンパク質は異なるので、「卵白」「卵黄」ごとにどれくらいの温度で固まるかが変わってくるというわけです。
温泉卵の使い方【アレンジレシピ】
低温調理でできあがった温泉卵の活用例をご紹介します。
かなり使い回しが効くのでアレンジ次第でいくらでもメニューがありますが、ここでは僕がよく使う一例をご紹介します。
魯肉飯(ルーローファン)
台湾料理魯肉飯は、温泉卵との組み合わせでより美味しくなります。
魯肉飯を作る際は、五香粉を入れるのがキーポイントです!
- 豚肉ばらブロック・・・300g
- 干し椎茸・・・4枚
- 玉ねぎ・・・1個
- ニンニク・・・2片
- ごま油・・・大さじ1
- パクチー
- 醤油、酒、砂糖・・・それぞれ大さじ2
- 五香粉・・・大さじ1
- 卵(低温調理)・・・1個
好みの硬さになるよう、低温調理器にかけます。
鍋にごま油とニンニクを熱して、香りを立てる。
玉ねぎ、豚肉、干し椎茸を加えて、しばらく炒める。
醤油、酒、砂糖、五香粉と椎茸のもどし汁(150ml)を加えて、弱火で20分煮る。
最後にパクチーを添えて、盛り付ければOKです。
まとめ:温泉卵の低温調理は奥が深い
温泉卵は作り方こそ簡単ですが、理想の食感を追い求めるととてつもなく長い道のりです。
ぼくもとりあえずは納得のいく食感を手に入れたものの、まだまだ探し出せばもっと理想の温泉卵があるような気がしています。
本記事で「これだ!」と思った温度帯をまとめると、次の通りです。
- 60度/120分
- 63度/60分
今後も実験してより良い結果が得られたらこちらの公表していきたいと思います。
低温調理の環境がまだの方は、次の記事も参考にしてみてください。
