- 甘酒を一気に作れないかな…
- 低温調理で甘酒を作ってみたい
このような疑問にお答えします。
「飲む点滴」ともいわれる甘酒も、低温調理なら簡単に作れます。
本記事の内容は次の通りです。
- 低温調理で甘酒を作る方法
- 材料である「麹」の基礎知識
レシピ通りに進めればカンタンに作れるので、甘酒好きの方はぜひお試しください!
低温調理器を使った甘酒のレシピ
甘酒の材料
今回使う材料は次の通りです。
- コメ:1合
- コメを焚く水:360ml
- コメを冷ますための水:560ml
- 乾燥米麹:200g
なお、加熱条件は【57度・10時間】で成功しました。
低温調理の道具がまだの方は、こちらの記事を参考に「必需品」だけ買い足しておきましょう。
甘酒のレシピ
では、実際の手順をご紹介していきます。

炊飯器に【コメ1合】と【水360ml】を入れて、いつも通りに炊飯します。

炊けたご飯に、【水560ml】と【麹200g】を加えて混ぜます。
ここでは麹を雑にほぐしてしまいました。もし甘酒の粒感が苦手な方は、もっとしっかり砕くのがおすすめです。

【57度・10時間】で、低温調理にかけます。
かなりの量になってしまったので、今回のポリ袋は大きめの「ジップロックLサイズ」を使いました。
加熱時間が終わったら、冷蔵庫で冷やせば完成です。

手順としてはたったこれだけです!
甘酒を作るにあたってのコツ
甘酒作りにはいくつかコツがあり、まとめると次の通りです。
- 発酵中は55度〜60度をキープ
- 水を減らすと甘くなるが、粒感が残る
- 酵素も摂取したい場合には冷やすか60度以下で飲む。
順番に解説していきます。
発酵中は55度〜60度をキープ
今回のレシピの設定温度は「57度」にしました。
なぜなら甘酒作りの下調べで色々なレシピを当たったところ、どの資料でも「55度〜60度の間をキープせよ!」と口をそろえて書いてあったからです。
ちょうど中央値である57度で低温調理にかけることにしました。



酵素が働くのがこれくらいの温度帯なのかもしれません。
水を減らすと甘くなるが、粒感が残る
加える水の量に応じて、甘酒の甘さや食感が変わります。
- 水を減らす:甘くなって粒感が残る
- 水を増やす:甘味は控えめで粒感が少ない
まずはレシピ通りに作ってみて、お好みで水の量を微調整するのが良いかもしれません。
酵素も摂取したい場合の注意点
麹に含まれる酵素も摂取したい場合は、60度以上にしないことが大切です。
酵素は60度を超えると壊れてしまうと言われているためですね。
できあがった甘酒を温め直す方は、暖めすぎに気をつけましょう。
さらにマニアックな麹の話


「発酵」と聞くとテンションが上がってしまう方向けに、麹について調べたことをまとめました。
- 麹の種類
- 温度と麹の関係
- 好気性細菌です
それぞれについて、詳しく解説します。
麹の種類
麹には「生麹」と「乾燥麹」のの二種類に分けられ、さらに細分すると次のようになります。
- 生麹 :香り良く冷凍保存可能
- 玄米粉麹:麹の粒が残らない
- 粉麹 :麹の粒が残らない
- 甘酒麹 :板麹。ほぐして使う
- 米麹 :ほぐしてある乾燥麹
生麹の方がありがたい感じがありますが、味が優れているとかではないそうです。
日持ちするように乾燥させたものが乾燥麹、そうでないものが生麹という違いだけとのこと。
温度と麹の関係
麹を繁殖させる温度は、複数の説がありました。
- 25~30度とする説
- 36〜37度とする説
説によってだいぶ振れ幅がありますよね。
続いて死滅する温度についても、次の2つの説がありました。
- 50度で死滅とする説
- 80度で死滅とする説
かなり調べたんですが、結局のところどちらが正しいかはよくわかりません。もしかすると菌の種類によっても違うのかも…?もっと勉強する必要がありそうです。
いずれにしても、コメを糖化させるコウジカビ菌は60度で活性化するらしく、甘酒作りとしては55〜60度とする資料が多かったです。
好気性細菌ですが…
麹菌は、酸素を必要とする「好気性細菌」です。
ところが、甘酒作りでは麹菌というよりは酵素の作用を使っているようなので、空気に触れさせなくても甘酒はできちゃう模様。
今回は、ジップロックで空気を完全に抜きましたが、まったく問題なかったです。



麹菌自体を増やすわけではないので、空気はいらなかったみたい。
まとめ
最後に、本記事の内容をまとめます。
- 57度10時間で甘酒が作れる
- 麹菌の繁殖・死滅温度は諸説あり
- 麹菌ではなく酵素の力を使っている
かなり簡単に作れるので、甘酒好きの方はぜひチャレンジしてみてください!
「低温調理できる環境がまだない!」という方は、次の記事も参考にしてみてください。

