低温調理におすすめのポリ袋と真空にする方法【浮く場合の対策もご紹介】

  • 真空パック器がない場合、どんなポリ袋を選べば良い?
  • なぜ真空にする必要があるんだろう?
  • ポリ袋の空気がうまく抜けず浮いてきてしまう

このような疑問に、低温調理歴2年ほどの僕がお答えします。

本記事では「真空パック器なし」で低温調理するときの、ポリ袋についてまとめた記事です。

真空パック器を使えば空気をラクに抜けますが「置き場所が必要」「専用のポリ袋のコストが高い」「調理中に別の食材を追加するのが面倒」といったデメリットもあります。

できるだけ少ない道具で低温調理をやっていきたいという方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

注意|ポリ袋の使い回しについて

ポリ袋は、一回使うたびに新しいものを使いましょう。
低温で加熱する以上、できる限りの衛生管理は徹底すべきだからです。

低温調理におすすめのポリ袋=ジップロック

低温調理におすすめのポリ袋=ジップロック

先に結論からお伝えすると、おすすめのポリ袋は「ジップロックフリーザーバッグ」です。

ジップロックおすすめの理由

  • 耐熱耐冷温度が書かれている
  • 厚みがあるので破れにくい
  • ジッパー付きで、扱いやすい

参考までに、Amazonで手に入るポリ袋をまとめると以下のような感じです。(商品名から、Amazon販売ページに飛びます)

商品名厚み耐熱耐冷ジッパー単価
ジップロック0.06mm100度-70度15円
お料理パック0.025mm110度-30度×10円
U-15フリーザー用0.015mm-30度×4円
アイラップ0.01mm-30度×7円
モバイルの方は、スワイプで横スクロールできます

耐熱温度が明記されいるのは「ジップロック」「お料理パック」の二つだけです。耐熱温度の考え方としては、水の沸点である100度に耐えられれば問題ありません。

また、ジッパーがついている方が空気が抜きやすいです。
ジッパーなしだと、キッチン用クリップなどで口を留める必要があって少し面倒。

そして、ポリ袋は厚みがあるほど破れにくく、ジップロックなら他のポリ袋より飛び抜けて分厚いです。

というわけで、単価は少し高いものの、ジッパー付きで使い心地もよい・耐熱温度の問題もない「ジップロック」がおすすめです。

ジップロックのサイズについて

ジップロックフリーザーバッグには2種類のサイズがあります。

参考までに、僕が使うときの目安をご紹介しておきます。

鶏むね肉1枚だとMサイズ1枚、ブロック肉などの大ぶりな食材ではLサイズ1枚を使うイメージです。

Mサイズはよく使いますが、Lサイズはたま〜に使う程度です。

ポリ袋は「耐熱耐冷温度」と「厚み」に気をつけよう

低温調理で使うポリ袋選びのポイントは、こちらです。

  • 耐熱・耐冷温度
  • ポリ袋の厚み

低温調理で使うポリ袋は、100度に耐えられればOKです。

ポリ袋はお湯に浸すことになるので、「水の沸点である100度」に耐えられれば大丈夫ということになります。
現実的には100度になることはまずないので、90度ほどに耐えられれば十分に合格点です。

なお、料理をストック(保存)したい方は「耐冷温度」も重要です。

低温調理では「氷水で急冷した上で冷凍保存する方法」があり、だいたい1ヶ月の保存ができるとされています。(ストックについては『家庭料理の大革命 低温真空調理のレシピ −ストック編』が詳しいです。)

その際には、冷凍庫の温度である-20度に耐えられるかを見ておくと良いです。
ほとんどのポリ袋は-30度ほどまで耐えられますが、万が一を考えて確認しておくべき。

続いてポリ袋の厚みですが、できるだけ厚いものを選びます。

よく破れにくさのことを「耐ピンホイール性」と呼び、基本的にはポリ袋が厚いほど、耐ピンホイール性が高いと言われています。
そのため、ポリ袋はできるだけ厚いものを選ぶと良いです。

「耐ガスバリア性」は無視でOKです。

食品の酸化を防ぐために酸素などを通さない「耐ガスバリア性」の高いものがありますが、基本気にしないで大丈夫です。

低温調理では調理後すぐに食べてしまうことが多いからです。

低温調理でポリ袋を真空にする理由

低温調理でポリ袋を真空にする理由

低温調理ではポリ袋を真空にしますが、その理由はなんでしょうか?

ここでは、その目的についてまとめていきます。

ポリ袋が水面に浮いてきてしまうのを防ぐ

気泡が残った状態では、水に浸したときに浮力で袋が浮いてきてしまいます。

食材が浮いてきてしまうと、水から出てしまった部分は加熱ができず、最悪の場合食中毒の危険も出てきます。

また、気泡がそこまで大きくなくて最初は沈んでいても、長い時間をかけてポリ袋が浮いてきてしまうこともあります。
加熱中は目を離すことが多い低温調理ですから、できる限り真空状態にしておくことが大切です。

気泡部分は温度が伝わらず加熱ムラになる

空気は熱が伝わりにくい性質があります。つまり、熱伝導率が低いのです。

もしポリ袋の中に気泡があると、その部分は【ポリ袋 → 気泡 → 食材】の順に温度が伝わります。そうすると、ポリ袋から気泡部分へ温度が伝わらずに食材に温度を伝えることができません。

低温調理では食材全体をムラなく加熱すべきで、気泡は極力減らすのが大切です。

食材の水分や栄養素を逃しにくい

フライパンを使ってお肉を焼くと、20〜30%は水分量が抜けると言われています。一方で、低温調理なら7〜10%程度におさえられます。

「そもそも低温で加熱するから」という理由もありますが、真空状態にすることで水分の流出を防いでいるとも思われます。

栄養素についても同様で、真空状態にすることで栄養を閉じ込めてくれるという効果があります。

少しの調味料で食材の内部まで味を浸透

真空状態にすることで、少しの調味料でしっかりと、食材の内部まで味がつきます。

普段の料理で味付けが濃いめの方は、低温調理にすることで調味料の量を減らすことができるのです。

ポリ袋が浮かない空気の抜く2種類の方法

ポリ袋が浮かない空気の抜きかた

上手にポリ袋の空気を抜けていますか?

真空パック器なしで空気を抜くには、ちょっとしたコツが必要です。
方法は大きく「水圧法」と「テーブルエッジ法」の2つがあり、それぞれ解説していきます。

水圧法(浸水法)

ほとんどの食材は、この「水圧法」で空気を抜くことができます。

別名で「浸水法」「アルキメデスの原理」などと呼ばれる方法で、ポリ袋を徐々に水に浸すことで空気を逃していく方法になります。

食材をポリ袋に入れる(できれば液体も一緒に)

まずは用意した食材をポリ袋に入れます。

このときに、タレなどの液体も一緒に入れておくと楽に空気が抜けます。

何も入れたくない場合には、オリーブオイルなどを入れておくと良いです。

こうすると、ポリ袋の中に気泡ができづらくなります。

ジッパーを開けたまま、水に沈めていく

少しずつ袋を水に浸していきます。

気泡が残ってしまいそうな場合は、お箸などで気泡を押さえながら沈めていきましょう。(水温が低ければ、手で押さえながらでも大丈夫です。)

これをジッパーの根元付近までやっていきます。

「水圧法でも空気がだいぶ残ってしまう…」という場合には、最後にストローを使って空気を吸い出すこともできます。

ジッパーを閉じる

最後にジッパーを閉じます。

これで、気泡がほとんど残らずに真空状態にできます。

尖った食材をポリ袋に入れるときは…

骨などの尖ったものを真空にする場合には、ラップで尖った部分をかぶせてポリ袋に入れると袋が破れにくくなります。

テーブルエッジ法

オイルなどの液体を低温調理するときは、テーブルエッジ法が便利です。

液体に水圧法を使うとポリ袋が浮いてしまうので、この方法が使われます。その名の通り、机(テーブル)のフチ(エッジ)で空気を抜くテクニックです。

ポリ袋に食材を入れる

まずは食材をポリ袋に入れます。

今回の食材となる液体は、できるだけ多めの量を用意するのがコツです。

テーブルのフチにポリ袋を当てながら空気を抜く

テーブルのフチから食材が垂れ下がっている状態にして、フチを支点にして少しづつ空気を抜いていきます。

ジッパーを閉じる

最後にジッパーをしっかりと閉じます。

慣れるまでは苦戦すると思いますが、頑張って習得していきましょう。

番外編:脱気グッズ「CLICCA」を使う方法

CLICCAという真空パックグッズを使う方法があります。

専用の袋でなくても、幅195mm以下・厚み0.06mm以上あるポリ袋なら脱気ができるみたいです。

僕は使ったことがないのでおすすめはできませんが、アナログな真空パックグッズを探している方にはアリかもしれません。

ポリ袋と空気を抜く方法のまとめ

本記事でご紹介した内容をざっとおさらいすると、次の通りです。

  • ポリ袋選びに迷ったら「ジップロックフリーザーバッグ」を選んでおけば間違いなし。
  • ジップロックには「Mサイズ」と「Lサイズ」があり、基本はMサイズを多めに揃えておけばOK。
  • ポリ袋選びのポイントは、「耐熱・耐冷温度」と「厚み」
  • 真空にする目的は、加熱ムラを防ぎ、食材の栄養素の逃さずに調味料を内部まで浸透させること
  • ポリ袋の空気の抜き方は「水圧法」「テーブルエッジ法」の二つがある
  • 「水圧法」で空気がまったく抜けないときは、空気をストローで吸う方法もある

ポリ袋まわりのことは低温調理を始めたての頃に悩みがちですが、はじめに基本をしっかりと押さえてしまえばあとは頭を抱えることもありません。

以上、普段の低温調理にお役立ていただけたら幸いです。