- LAMY2000ってどんなボールペン?
- 長期ユーザーの感想が知りたい!
- 純正のインクが使いにくい…
1966年の発売から愛用者が絶えない4色ボールペン、LAMY2000のレビュー記事です。
このボールペン、定価は11,000円(Amazonなどでは6,000円台で購入可能)とボールペンにしてはかなり高価です。
僕もさんざん高いなぁと躊躇した末に購入したのですが、結果として買って正解でした。
今では仕事用の筆記用具はLAMY2000だけですし、これが壊れてもまた同じものを買うと思うくらいに気に入っています。超おすすめ。
本記事は次のような構成です。
- LAMY2000のボールペンとしての概要
- 僕が考えるLAMY2000の魅力
- 個人的に惜しいと思う点・向いてないと思う方
なおLAMY2000には単色ボールペンや万年筆もありますが、ここでは僕が使っているのは4色ボールペン(品番:L401)のみ取り扱います。
LAMY2000の外観とボールペンとしての概要

まずは外観とボールペンとしての概要を、写真を交えてお伝えしていきます!
LAMY2000は、あのバウハウスの影響を受けたデザイナー(ゲルト・アルフレッド・ミュラー)のデザイン。
外観だけで欲しくなる方もいるはず。笑

パッケージは見た目に反して紙製です。とはいえ上質紙を使っており、紙とは思えないしっかりした作りなので、高級感たっぷり。
プラスチック製の箱よりもかえって高級感があり、素材に紙を選んだのは完全に正解だと思います。
プレゼントとしてあげたとしても、安っぽい印象は与えないはずです。

僕が最初に手に取って驚いたのは、継ぎ目の目立たなさ。(上の写真でどこが継ぎ目かわかりますでしょうか?)
実はペンの真ん中から少しペン先寄りの方に継ぎ目があります。目を凝らしてもよくわからないほど精巧に処理されているので、これは安いボールペンにはできない芸当だなぁと感心しています。

継ぎ目をスクリューで回すと、インクの交換ができます。
ボディには、マクロロンと呼ばれる木炭のような素材が使用されています。これがなんともいい味を出してます。
そして、ペンの表面には垂直方向にヘアラインのような加工がされているため、ペンを握ったときに滑りにくい。
さすがにゴム製の滑り止めには及びませんが、この素材感でこの滑りにくさなら十分だと思っています。

また、ペン先とノック部分には削り出しステンレスが使われています。このステンレスと本体のマクロロンのコンビネーションが、LAMY2000の独特の高級感を醸し出しています。
次はクリップを見ていきます。
実はこちら、使いやすい…というわけではないんですが、ちょっとしたウンチクポイントがあります。

実はLAMY2000は世界で初めてバネ式クリップを採用したボールペンなのです。
スチール製でとても頑丈なのは良いですが、あまり大きくクリップが開かないのでジャケットの内ポケットにちょっとかけておく程度のものと考えた方が良いと思います。(紙の束などを挟んだりはできない)
そして4色ボールペンにも関わらず、ノック部分は1箇所だけ。

これは高級ボールペンによく採用されている振り子式を採用しているためです。
使い方は簡単で、ボールペンの上部にある色から出したいものを選び、その色を上に向けながらノックします。

これによりノックの部品が一つで済むようになり、スリムですっきりした見た目が実現しています。
こちらも最初は戸惑うポイントではあるんですが、数日使っていれば慣れます。
僕が考えるLAMY2000の魅力
僕が思うLAMY2000の魅力は、大きく次の2つです。
- 十分な実用性
- 所有欲を満たし続けてくれる
できるだけ長期間使った立場から、生の意見をお届けさせていただければと思います。
十分な実用性
半世紀以上前に発売されたボールペンということで「機能性に問題があるのでは…」と疑問を持たれる方もいらっしゃるかもですが、3年間使ってみて不自由を感じたことは一つもありません。
後述する問題もあるにはありますが(使い始めはクリップが手に当たる、純正インクがイマイチ)その他の点で不満に感じたことはありませんでした。
所有欲を満たし続けてくれる
使い始めてから3年経っても、所有欲を満たし続けてくれることはLAMY2000ならではだと思います。
すでにボールペンとしての概要で触れた点が大満足なのはもちろん、そのほかにも細かい部分で「持っていて充足感を感じる瞬間」が多くあります。
- ノックしたときの「シャッ」という音がカッコいい
- 一見すると4色ボールペンに見えないスリムな外観
- 素材マクロロンの手に持った時の質感
- 気取りすぎないのに高級感も兼ね備えた質感
長年使っていても魅力が薄れないんですよね。
LAMY2000以外のボールペンに乗り換えたいと思わせるようなことがない。不思議な魅力のあるボールペンだと思います。
そもそも4色ボールペンでここまで洗練された外観のものを見かけないことも、僕がLAMY2000の虜になっている一因かもしれません。
個人的に惜しいと思う点・向いてないと思う方
ここからはLAMY2000の惜しいと感じた点を2つお伝えしていきます。
やはり外国製品特有の粗雑さなどはある気がしており、僕が感じたことをすべてお伝えしていきます。
純正インクはすぐに取り替えるべき
国産インクへの入れ替えがおすすめです。
なぜなら、もともとLAMY2000にセットされている純正インクはお世辞にも書きやすいとは言えないからです。外国の文具で日本品質も求めるべきではなく、これは仕方のないことかなぁと思っています。
純正インクでは紙への引っ掛かりがあったり、インクが擦れたりとかなりストレスです。
なお、LAMY2000に適合するのは「4C規格」と記載のあるものです。参考までに僕のおすすめの国産インクの組み合わせを示しておきます。
基本はジェットストリームで揃えるのがおすすめです。書き味がなめらかで、一度使うと忘れられない中毒性があります。
ただしジェットストリームには緑(グリーン)がありませんから、ここだけPILOT製を使うことにしています。
PILOTは値段が安くていいんですが、ペンを落とすとインクが出なくなってしまうことがありました。(3度ほど経験しました)書き味が悪いわけではないので、ちょっと惜しいポイントです。
最終的には両方使い比べてお好きな方を選ぶのが良いと思いますが、まずはジェットストリーム中心のセッティングがおすすめです。
ペンクリップが手に当たると痛い

クリップはステンレス製で角ばっているので手に当たると痛いです。
使い始めてから一週間ほどはクリップに人差し指の付け根が当たってしまい、「これは失敗だったのか…」と何度か後悔しかけたこともありました。
ですがこれは慣れの問題であり、しばらく使っていくうちに慣れます。
というより痛くない持ち方を覚えていくので大丈夫です。具体的にはクリップを上方向に向けるようにして書けば痛くなることもありません。(無意識にできるようになるのでご心配なく)
今や仕事で外せない相棒になったLAMY2000
3年も使い続けていると、もはや「なくてはならない相棒」と言える存在になってきました。
僕はLAMY2000を手にする前いろいろな文房具を取っ替え引っ替えしていたものですが、もうこれ以外使う気が起きないほど気に入っています。
半世紀以上も売れ続けている商品って、やっぱり理由があるのだなと思います。なんとも言えない魅力のある商品です。
ちなみに現在の売れ行きは…と気になる方もいらっしゃると思うので、Amazonの売れ行きデータを示しておきます。結論、結構売れています。笑
以下はAmazonの文房具・オフィス用品ランキングの推移を抽出したものです。

一般的にランキング1万位以下が高回転商品といわれるAmazonランキングで、だいたい5,000位前後を維持しています。これだけ古くからある商品で、かつ価格帯の高いことを考えると人気は現在も続いていると言えそうです。
商品スペック
名称 | LAMY 2000 |
種類 | 4色ボールペン |
方式 | 振り子式 |
インク種別 | 4C規格 |
素材 | マクロロン樹脂/ステンレス |
メーカー | LAMY |
発売 | 1966年 |
デザイン | ゲルト・ハイト・ミュラー |
コンセプト | 「西暦2000年になっても色褪せないデザイン」 |
LAMY2000はスリムでスタイリッシュなデザインはもちろん、持っているだけで所有欲を満たしてくれるような稀有な存在です。僕が普段持ち歩く筆記用具はLAMY2000一本だけになりました。
本当におすすめ。検討されている方は、ぜひ替え芯も一緒に購入されることをおすすめします!
※黒・赤・青はジェットストリーム、緑はPILOT推奨