かろちょあ

趣味の料理・買い物と、新しく経験したことなど

『マインドセット「やればできる!」の研究』〜具体例が豊富なマインドセット研究第一人者の決定版

f:id:karochoa1:20190608124421j:plain

『マインドセット「やればできる!」の研究』書評

マインドセット研究の第一人者であるキャロル・S・ドゥエックさんのベストセラー、『マインドセット「やればできる!」の研究』を読みました。

全編を通して一貫して主張されているのは「しなやかマインドセットを持とう!」ということです。

なぜしなやかマインドセットが良いのか?硬直マインドセットを持つとどう言う事態が起きてしまうのか、具体例を豊富に交えて解説してくれる良書でした。

2つのマインドセット

この本ではマインドセットを2つに分けています。

1つ目の考え方は「硬直マインドセット(fixed mindset)」です。

自分の能力は変わらないんだと言う考え方。硬直マインドセットの人はこれ以上自分はよくならない思ってしまうので結果として今の自分を良く見せたい、すでにまともな人間なのだ、と考えるようになります。今の自分が認められなければ落伍者の烙印を押されてしまう、という恐怖と、自分の能力を証明し続けなければいけないというプレッシャーに苛まれることになります。

2つ目の考え方は「しなやかマインドセット(growth mindset)」です。

こちらは自分の能力は努力次第で高めていくことができるのだ、と言う考え方。硬直マインドセットと違って、自分の能力は固定されているものとは考えませんから無駄に自分の能力を証明する必要はありません。何かに失敗したとしても、それをきっかけとしてどうしたら成長していけるだろうかと考え、粘り強く頑張ることができるマインドセットと言われています。

本書で勧められているのはもちろん後者のしなやかマインドセットの方です。一人の人間がどちらのマインドセットに属しているかは単純には言えず、例えば料理はしなやかマインドセット、運動は硬直マインドセットなどと多面的に持っていると指摘されています。

硬直マインドセットの弊害

硬直マインドセットを持った場合の弊害が本書の中では様々な事例を挙げて説明されています。

「今の自分はもうすでに完成されたものである」というのが硬直マインドセットの考え方。本気で努力をしてしまうと、失敗したときに自分の能力がないことが証明されてしまうので、努力することを避けるようになります。

そして、失敗を恐れるようになる。自分が優位であることを証明したいがために、新たなチャレンジをしようとは思わなくなる。

これらのマインドセットは変えることができるんだ、というのがこの本の主張です。実際にマインドセットを変えたことによって生き方が変わった事例も多数挙げられており、説得力が非常に高い。

生きていく上で多方面で応用ができそうな内容

ことわざで「地獄極楽は心にあり」ともいわれますが、この本に即して表現するのであれば「硬直マインドセットに従えばこの世の中は地獄になり得るし、しなやかマインドセットを持てば極楽にもなる」ということになると思います。

f:id:karochoa1:20190608123247j:plain

マインドセットの適用範囲の広さは目次を見れば一目瞭然。スポーツ、ビジネス、つきあい、教育…特にスポーツ、教育のセクションは非常にわかりやすく、他のどの本でも説明できなかったことが合理的に、丁寧に解説されていました。

本書では多数の事例を用いて丁寧に解説

この本の主張はただ一つ、「しなやかマインドセットを持つと人生が変わるよ!」ということなのですが、ぜひ実際に本を読んでみて欲しい。多数の事例を取り上げて解説をしているのですが、普通に生きてきた人ならばそのうちのいくつかは心当たりがある事例があるのではないかと思います。「あ、この事例はあの時の…」という具合に。

実際に本のページをめくって読み進めていくことに価値のある本だと思います。毎日がつまらないなぁ、とかもっと自分の可能性にチャレンジしたいなぁと思った時に手に取ってみると、予想しなかったような収穫が得られるかもしれません。

マインドセット「やればできる! 」の研究

マインドセット「やればできる! 」の研究