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『多動力』堀江貴文著:これからの世界で渡り合っていくために。

多動力 (NewsPicks Book)

『多動力』堀江貴文著 を読んでみたレビュー

堀江貴文さんの著書『多動力』を読了。

書店でもたびたび堀江さんの本は見かけて気になってはいたのですが、彼の書籍を読んだのは初めて。ライブドア事件の時のイメージが強く、頭のキレるものすごく打たれ強い方という印象がありました。起業家として活躍されているだけあってその行動力や根底になる考え方は参考になることが多かった。

彼の思想を一言でいうならば「合理主義」ということになるでしょう。(とても一言で言い表せないのは承知ですが、あえていうのならば。)「ホリエモンは、会社で隣の席の人ともメールでやり取りをする」というエピソードが語られていますが、それも人の時間を奪うことを最小限にとどめるためにしているだけのこと。確かに仕事の途中で話しかけられたり電話が入ったりすると、邪魔以外の何物でもない。

そして、本書のテーマともなっている多動力。堀江さんがなぜ様々な肩書きを持っているのか、それはなぜなのかが余さず書かれています。結論から言えば、インターネットが台頭した現在では最も重要なのはあらゆることをハシゴするという多動力なのだ、ということが書かれています。

今回はそんな『多動力』のレビューをお届けします。

多動力とはなんなのか?

多動力がなんなのか?については本書の冒頭に明確に打ち出されています。

「多動力とはいくつもの異なることを同時にこなす力をいう」

おそらく、ここでいう多動力とは巷で言われているマルチタスクとは異なると思われます。すでにマルチタスクの効率が悪いということはスタンフォード大学などの研究で明らかになっていますし、今後取り入れる価値はあまりないとも思われます。

よって、多動力とは興味のおもむくままにとにかく動いてみよう、ということになります。では、なぜこの多動力が現代社会を生きるのに必要になってくるのでしょうか?

産業ごとの壁は消える

これまでは、石の上にも三年に代表されるような一つの物事をじっくりと腰を据えて取り組むのが美徳とされていました。僕自身も親や、学校などでも延々と説かれてきたことです。

この、コツコツと物事に取り組んでいくことは産業ごとに壁があった従来の世界観では通用してきました。例えば、寿司屋に弟子入りして師匠から長い時間をかけて技を伝授してもらったり、伝統工芸などについても同じようなことが言えたと思います。

ところがインターネットの出現により情報それ自体は簡単に入手できるようになりました。そして先ほどの寿司修行の例でいうと寿司の専門学校ができて今では三ヶ月でプロの寿司職人としての技が習得できるようになってきています。

このような時代においては情報それ自体の価値はなくなってしまい、ただ単に知識があるとかいうだけではなんの価値にもならなくなります。従来の人から教えてもらうしかなかったような時代ではあり得ないことが起きています。

そんな時代に価値を生み出すことができるのは、あらゆることをハシゴしまくる多動力になります。今あるものではなくて、新しくものを生み出すにはふた通りあると思います。

一つは、全くこの世になかったものを作り出すこと。もう一つは、すでにあるものを掛け合わせて新たなものを作ること。この本で説かれているのは後者なのだと思います。実際、前者はものすごい労力と才能を必要としますが、後者はとにかく動いて興味の赴くままに行動すれば自然とできることです。

その意味でも、新しい価値を生み出すためには手頃で合理的な堀江さんらしい発想なのかもしれません。

渋滞をなくすひと工夫をする

仕事術の章も非常に参考になりました。忙しい人ほどメールの返信が早く、持ち玉を溜め込まず仕事の渋滞を作らない。確かに肌感覚でもこれは正しいのだと思います。医療現場で用いられているトリアージュを例に挙げられていましたが、優先順位をつけて片っ端から即断即決で片付けていくのは理にかなっている。仕事は速さではなく、リズムであると。とにかく渋滞をなくすことで仕事は格段に早くなっていく。
過去に読んだ本で、「ホワイトカラーの仕事は速さこそが一番大事な指標である」という指摘がありましたが、その具体的な方法論として『多動力』で書かれている内容は十二分に活用できるものだと思いました。
多動力 (NewsPicks Book)

多動力 (NewsPicks Book)