かろちょあ

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全国公開模試で総合30位まで行くための不動産鑑定士試験オススメ勉強方法

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3年間に渡り不動産鑑定士試験にチャレンジしてきましたが、結果は不合格。短答式の有効期限が切れたタイミングでひとまず撤退することに決めました。

とは言っても全国公開模試では30位まで行ったので、これから勉強を始める人や勉強方法に悩んでいる人へ敗因や教材を紹介することでちょっとだけ参考になるかなと思ってこの記事を書いています。

資格予備校はTACを選んだ

資格試験予備校は、TACを選びました

不動産鑑定士試験講座のある資格予備校は現在「TAC」と「LEC」があります。(以前あった早稲田セミナーはTACに統合された)

TACを選んだ理由は、不動産鑑定士講座ではTACが圧倒的なシェアがあるから。市場シェアがあれば、講義の品質も、答練(模試)の品質も上がっていくだろうし、全国公開模試の順位もTACの方が母集団が多い分信頼性は高いと思いました。

教材選びが得点アップの要

長い受験生活で最もキーになるのが、教材選び。教材の選び方については、合格者の方や色々な情報源を当たったので結構自信があります。

そもそも不動産鑑定士試験向けの教材は種類が限られますから、自ずとどれを重点的にやっておけば合格に近づけるかは決まってくるのですが、ここでは科目ごとに僕のオススメをご紹介していきます。

鑑定理論の教材は、マスター問題集と全国公開模試

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鑑定理論では、TACのオプション講義である特攻ゼミで配布されるマスター問題集が非常に優秀。

この問題集は、過去問題を中心にTACでこれまで出題してきた答練の問題の中でも癖のない良問を厳選した問題集であり、これを一通りやっておけば本試験でどんな問題が出ても手も足も出ない状況にはまずならない。模試の問題もマスター問題集に収録されている問題と類似のものがよく出題されます。

解答例は基準の文言には実線の下線で、留意事項の文言には破線の下線で書いてあり、暗記作業が極めて進めやすいという長所もあります。

問題数は僕が手元にある2016年度版で80問。(基礎30問、応用A30問、応用B20問)

最新の予想される論点は、全国公開模試を活用して補填しておくと良いと思います。

民法の教材は、基本論点問題集

民法のやるべき教材は市販されている「民法基本論点問題集」です。

基本的な民法の理解があることが前提ですが、これ一冊を仕上げておけば不動産鑑定士試験の民法で足切りになることはほとんどないと思います。僕もこの一冊しかやっていませんが、合格ライン以上の点数が稼げるようになりました。基本論点問題集が仕上がってくると、不思議と難解な過去問題集も部分的に解答できるようになっていきます。

基本テキストや答練など他に教材もありますが逆に遠回り。この基本論点問題集に注力すべきです。

2019年現在、民法基本論点問題集は絶版になってしまった影響でプレミアがついています。20,000円代とかいう超高値がついています。鑑定理論の特攻ゼミが受講料30,000円程度であることを考えると、これくらいの投資はしてもいいのかな…とは思います。本当にこれだけやれば点数はどんどん伸びていくので。

不動産鑑定士 民法 基本論点問題集 第4版 (もうだいじょうぶ!!シリーズ)

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経済学の教材は、速習!ミクロ・マクロ経済学、答練、総まとめテキスト

まずは「速習!ミクロ経済学、「速習!マクロ経済学」です。

僕はTACの講義を受講してもなかなか経済の理論が頭に入ってこず、いろいろサブ教材を探しました。そんな中『速習!経済学』は易しく書かれており、YouTubeで講義動画を見ることができることから抵抗なく経済学の理論が頭に入ってきました。

『速習!経済学』でインプットが終わったら『応用・直前答練』と、TACで配布される『総まとめテキスト』で論文試験でどのようなことを書けばいいのか慣れていきます。

試験攻略入門塾 速習!ミクロ経済学

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速習!マクロ経済学―試験攻略入門塾

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会計学の教材は、答練・総まとめテキスト

会計学は『答練』『総まとめテキスト』のみでOK。これら二つで頻出の分野はこれでカバーできます。

どの科目も勉強方法の基本は暗記

ここで、具体的な勉強方法を考えていきます。基本的なスタンスは「暗記」で、上記の教材にあるおきまりのフレーズをそらでいうこと(暗唱)できるようになることです。

確かに各科目とも膨大すぎる量がありますから、気合だけでどうにかなる問題ではありません。

鑑定理論は、「答案構成」「基準暗記」を交互に繰り返した

0.TACの講義を一通り受ける

『不動産鑑定評価基準』の不明点をなくすために、TACの講義を受けます。とは言っても、時間も限られていますから同時進行で後述する1.答案構成練習〜2.暗記作業はすべき。

1.答案構成(=問題文精読+題意の把握+骨子の作成)の練習をする

まずは、論文式試験である以上、答案構成が必要です。答案構成とは、解答を作る前の設計図作りのことを言います。

答案構成の中にはさらに「問題文精読」「題意の把握」「骨子の作成」の三つの作業に分けられます。

・問題文精読=問題文をよく読むこと
・題意の把握=問題作成者が答案に何を書いて欲しいかを汲む
・骨子の作成=解答の流れを下書きする作業のこと

答案構成の練習の目的は、不動産鑑定評価基準全体の構造・骨格を把握することと、どこを暗記すべきかを自覚することです。これを80問あるマスター問題集について一問ずつやります。

面倒かもしれませんが、答案構成練習を欠くとその後の『不動産鑑定評価基準・留意事項』の暗記スピードが極端に遅くなります。

2.『不動産鑑定評価基準・留意事項』の暗記

マスター問題集の【解答例】で、下線(実線と破線)を全て暗記していきます。

これができると、”答案構成で書くことを考える”→”覚えたことを書き出していく”という2 stepで解答が仕上がります。

覚えることは重複しているものの、一文一文の分量が多いので暗記作業には余裕を持った計画を立てることは必要。

3.『全国公開模試』の答案構成練習、暗記をする

全国公開模試の第一回、第二回についても、答案構成練習、暗記をします。

資格予備校の本試験予想問題になっています。本試験では主に改正点が狙われやすいので、そこに的を絞った出題がなされているはずです。ここは必ずやったほうが良いです。他の受験生もここは完成度高めに仕上げてきます。

4.『不動産鑑定評価基準・留意事項』冊子の暗記

3.まででも余裕で全国公開模試で100番以内に入りますが、さらに有利に立ち回りたい時は、『不動産鑑定評価基準・留意事項』冊子(基準全文が書いてある冊子)の中で暗記していない部分を暗記していきます。

民法は論証例を暗記し、その他の部分はなんとなくの流れを覚える

民法の勉強法も鑑定理論と同様にステップを踏んで学習することをおすすめします。

1.TACの講義を一通り受ける

民法の知識に自信がない方は、入門・基本講義を受けます。

入門・基本講義を受ければ、『基本論点問題集』の内容は全てカバーされるはず。この段階で、できればミニテストは全て暗記することが望ましい。

2.『基本論点問題集』全体を何度も読み込み、解答例の構造を把握する

『基本論点問題集』全体を何度も読み込むことによって、どのような解答を作ったらいいのかを覚えます。この段階では完全に暗記しなくてもOKです。あくまで、全体の流れを抑えることを主眼とします。

3.『基本論点問題集』の論証例部分を暗記する

『基本論点問題集』の論証例部分を全て暗記します。

【解答例】で使い回しがきくフレーズといえは論証例部分です。ある論点が問われたら必ず書くべき論証例というのが決まっています。そこをまずは覚える。

4.『基本論点問題集』の論証例以外の部分をなんとなく言えるようにする

民法の【解答例】には、

 事例分析 →問題提起 →規範定立(論証例) →当てはめ →結論

という流れが一般的です。論証例、つまり規範定立以外の部分もなんとなくの流れでいいので言葉で説明できるくらいには覚えておきます。

さらに上を目指すのならば、基本論点問題集の解答例全てを暗記してしまいましょう。僕は民法は全科目の中で一番得意でしたが、ほぼ全ての解答例を暗記していました。

会計学は、「定義」と「固定資産全部」を暗記し、その他の部分はキーワードを拾う

会計学は、「定義」「固定資産」分野を全てを暗記し、その他の部分はキーワードを拾うようにすると良いと思います。鑑定理論に時間が取られるので、時間をかけすぎないようにすることもポイントになります。

1.TACの講義を一通り受ける

簿記検定試験などを受けていたとしても、必ず基本講義は受講した方がいいです。ただし、税理士・公認会計士試験受験経験がある人は不要かもしれません。

計算というよりは会計理論が問われるので、やはり解答に当たってのおきまりのフレーズがあります。

どこを暗記したら良いのか?どういう理屈で理論の説明がされるか?の観点から授業を受けます。

2.暗記作業をする

用語の定義は全て暗記します。そして、不動産に関する分野は特に暗記の精度を上げておくべきです。不動産鑑定士になるための試験ですから、不動産に関する出題が多く出題されます。具体的には、固定資産の取得原価・固定資産の減損会計・工事契約などがこれに当たります。

3.上記以外の部分をキーワードを中心に自分の言葉で説明できるようにする

定義と固定資産の暗記が済めば、最低点はとれます。あとは、キーワードを中心に自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。基本的には鑑定理論のようにガチガチに暗記して得点するという科目ではないと言われています。概念が説明できれば良いというスタンスで勉強をしてきました。

経済学は、『答練』と『総まとめテキスト』を繰り返し解く

1.『速習!ミクロ・マクロ経済学』を仕上げる

まずは『速習!ミクロ・マクロ経済学』を仕上げます。このテキストは概ね全ての経済学の分野をカバーしています。ただし難易度は低めなので、これだけで本試験に太刀打ちするのは困難。とりあえず最低限の土台作りという意味でこのテキストを活用します。もちろんYouTube動画も積極的に活用すべきです。

2.『答練』と『総まとめテキスト』を繰り返し解く

『速習!ミクロ・マクロ経済学』に比べるとだいぶ難易度は上がりますが、『速習!ミクロ・マクロ経済学』を仕上げていればギリギリ解けるレベルの問題になっていると思います。これを繰り返し解いていきましょう。

必要な定義はこの段階で暗記すると答案作成が楽に進むようになるはずです。

演習は、『アクセスα』を何度も繰り返し解く

演習は、『アクセスα』を何度も繰り返し解くことで解答パターンを身につけます。本試験問題や答練は時間がまるまる二時間かかってしまうので、毎回これをやってしまうのは非効率です。ただし、アクセスαの問題レベルと比べると本試験問題は分量も多いので、時間配分をできるようにする意味からも答練や過去問題は何度か繰り返して解きました。

公開模試の活用方法

本試験と同じ日程で行われる公開模試ですが、すべて本番を意識して受験しました。

本番の緊張度合いと比べると全く別物ではありますが、ペース配分を考えるのにとても参考になりました。

直前期の過ごし方

メインの科目である鑑定理論を中心に学習しました。重要と思われる箇所で暗記が追いついていない場所を先に先に、頭に詰め込んでいくような学習になっていました。

他科目については、民法は基本論点問題集の答案構成の仕方の確認と、論証例が頭に入っているかの確認。会計学は答練の暗記作業。経済学は『速習!経済学』の見直しに当てました。演習はアクセスαをやりましたが、ある程度完成していたのでさらっと解き直す程度でした。

あとは、とにかく睡眠時間の確保を心がけました。睡眠をおろそかにすると暗記したものの定着が遅くなります。

三度の本試験の敗因

一言でいうと勉強法の損切りタイミングが遅かったこと・PDCAサイクルの回し方が遅かったからだと思います。

不動産鑑定士試験の勉強の基本は、試験問題に的確かつ必要十分な回答ができるかどうかにかかってきます。そのためには、①学習した内容の理解、②必要箇所の暗記作業、③適切に答案に落とし込む、という三段階をクリアしなければなりません。

僕の場合には勉強法に一定の期間固執してしまったので、軌道修正が遅れてしまったということがありました。具体的には

・不動産鑑定評価基準は頭から全て暗記しなければならない
・答練は全て受験しなければならない
・全範囲を完璧にしなければならない
・理解できていれば暗記は不要

などなど。「〇〇ねばならない」という言葉には強さもありますが、捉え方を誤るとそれをやることで全くの徒労に終わることも少なくありません。

また次の質問に答えることで、今の勉強法を見直すきっかけになるかもしれません。

・今やっている勉強法は、本試験日までに学習内容の理解・必要箇所の暗記・答案への落とし込みができるようになるものだろうか?
・勉強した内容はちゃんと身についているかどうか?
・理解のない暗記になってしまい、アウトプットできないということはないか?
・嫌いな論点で、勉強を先延ばしにしている箇所はないか?
・苦手科目を作ってはいないか?
・講師が言ったという理由だけでその勉強法を全て真に受けてはいないか?

これらの質問をチェックリストとして今の勉強法は本当に自分にあっているか?を自問してください。

とにかく限られた時間で多くの内容を吸収しなければならないこの試験においては、無駄にしていい時間などありません。徹底的に成果につながらない作業を排除して、成果につながる勉強を模索していくことが求められると思います。

すなわち、いろいろなアドバイスもありますがそれらを参考にしつつかなり早くPDCAサイクルを回すことでしか自分にあった勉強法は習得できないのではないかと思います。

使ってきて便利だった筆記用具 

 

 

この試験は長丁場かつ膨大な量の筆記作業が必要なので、ボールペンや万年筆の選び方でも勝敗が別れることがあると思います。そんな中僕が選んだのは学生時代からずっとヘビーユースしているドクターグリップ。色々物色してテストを繰り返しましたが、結局はこれが一番だということに落ち着きました。

なお、2018年度試験から修正液が使用不可となりましたので紹介はボールペンだけにとどめます。