かろちょあ

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不動産証券化のスキームを大雑把に説明してみる

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仕事上の必要があって不動産の証券化について勉強しています。

今ではREIT市場も活性化してきており、よく分からないけれど知りたい!という人も多いんじゃないかと思い、学習した内容をまとめておきたいと思います。

本エントリーはその中でも不動産証券化で使われるスキームについてまとめてみました。

そもそも不動産投資ってなに?

不動産投資ってなんでしょうか?

不動産投資とは、テナント(賃借人)からの賃料と、不動産自体の転売益から利益を得ようとするのが不動産投資ということができます。

詳しくいうと①ある不動産を購入して、②賃料収入を得て、③場合によっては不動産を売却する ことによってトクをしようとするものです。

でも、ここで問題点が出てきます。「不動産の値段はかなり高い」のです。なかなか数千万円を出してまで始めようとする人はいませんよね?

そこで登場するのが不動産証券化です。

不動産証券化を一言で表すとすると…

不動産に投資しやすくする仕組みのことを不動産証券化といいます。

具体的には、①まず、ある不動産の権利を細かく細かく切ります。②次にその権利を投資家が買います。③不動産からの賃料収入を権利の持分ごとに分けます。

つまり、不動産証券化により、高額な不動産に小さい資金で投資することができるというわけです。

3種類ある不動産証券化スキームとは?

で、この証券化をするときにいろいろなテクニックを使っていくことになります。それが証券化スキームというものです。

証券化スキームは大きく分けて次の三つあります。

「GK-TKスキーム」
「TMKスキーム」
「REITスキーム」

GK-TKスキーム

合同会社(Goudou Kaisha)と、匿名組合(Tokumei Kumiai)を使って証券化をすることから、GK-TKスキームと呼ばれています。

プロの投資家(機関投資家と呼ばれる人たち=銀行、投資信託、年金基金、保険会社)などでかなり普及しているスキームではありますが、僕ら一般人はあまりお目にかかることはないです。ちなみになんで「匿名」なのか?というと、不動産事業自体は合同会社が行って匿名組合員(投資家のこと。以下同じ)は名前が表に出てこないので匿名と言われます。

根拠法

根拠法は会社法・商法となっています。

GK-TKスキームの流れ

①まずは投資家と合同会社で匿名組合契約を行います。この時に投資家(匿名組合員)は合同会社に匿名組合出資を行います。→合同会社の純資産の部に計上

②また、合同会社が借入も行う場合には金融機関からローン(通常はノンリコースローン)を受けます。→合同会社の負債の部に計上

③❶と❷を利用して合同会社は不動産の信託受益権(所有権ではない!不動産特定共同事業者になるのを避けるため)を購入します。

④収益を匿名組合員に分配します。

⑤不動産信託受益権を新たな買主に売却して、得た金額を金融機関への返済・残りを匿名組合員に返却します。

TMKスキーム

特定目的会社(Tokutei Mokuteki Kaisha)の頭文字をとってTMKスキームと呼ばれます。

TMKスキームとは何か?というと、「売主が資産を投資家資金を使って売却して資金調達する仕組み」ということができます。この点についてのちのREITスキームの「投資家が不動産に投資する仕組み」との違いが表れてきます。

根拠法

TMKスキームの根拠法は資産流動化法(2000年施行)です。

GK-TKスキームの流れ

①投資家が特定目的会社から優先出資証券と引き換えに資金を投下することで、優先出資社員となります。

②金融機関が資金の貸付を行います。

③❶❷を用いて特定目的会社が現物不動産を買います。

④収益を優先出資社員に分配します。

⑤元物不動産を新たな買主に売却して、得た金額を金融機関への返済・残りを優先出資社員に返却します。

REITスキーム

REIT(Real Estate Investimate Trust)の略で、不動産投資信託のことを言います。REITスキームにおける器(GK-TKスキームの合同会社やTMKスキームの特定目的会社)は投資法人と呼ばれているものです。

REITスキームの場合には一般の企業と同じように永久に継続するという前提(ギルマンの三公準に言う継続企業の公準ですね)に立っており、上場することができるのが大きな特徴です。また、上場することで償還に応じることができなくなります。このことをクローズドエンド型ファンドと言います。

根拠法

根拠法は投信法(2000年施行)です。

REITスキームの流れ

①投資家が投資法人から投資証券と引き換えに資金を投下することで、投資口を得ます。

②金融機関が資金の貸付を行います。

③❶❷を用いて投資法人が現物不動産(または受益権)を買います。

④収益を投資家に分配します。

⑤投資家は市場を通じて投資証券を売買します。

さいごに

ということで今回は証券化スキームの代表的な三種類について触れてみました。

大まかな流れは器(合同会社、特定目的会社、投資法人など)を作り、そこに投資家からの出資と金融機関からの借入金を使って、不動産を取得。賃料収入をもとに金融機関への利払い、投資家への配当を行っていくという流れになります。

参考文献